移動パン屋さんお気に入りの外車
夜、ランニングから帰ってくると、駅前でパン屋さんと鉢合わせることがよくある。運動でクタクタの体に、こんがり焼けた香りが食欲をくすぶる。パン屋さんといっても移動販売で５年前からずっと同じおじさんが売っている。
もちろん、パンは天然酵母パンで素材や技術を取り入れた手作りパン。種類も豊富で味も美味しく、リピーターもたくさんいる。ただパンやおじさん以上に存在感があるのはお店なんです。
そう、車の店舗。辺りが暗くなっても明るく映える黄色。屋根が高く四角いボディ。左右両側に開く荷室ドア。小動物を髣髴させる可愛いフロントマスク。
車の名前をおじさんに聞いたら、ルノーのカングーという車で、パン屋さんや花屋さんが使ってたら、お洒落だと思って選んだみたいで、おじさん曰く、車内天井には幅いっぱいに設けられた小物入れがあり、道具や紙袋の収納に使えるのでおじさんもお気に入りの様です。
いつも微笑ましくパンを売りながら、こだわりの車を見つめるおじさん。なんか良いですね。